年男
新年を迎えて改めて考えてみたら歯科医師になって今年で35年にもなってしまいました。
父親の体の具合が悪くなり、半ば仕方なく歯科医院の後をついでから早30年、月日のたつのは本当に早いものです。
当時はまだ新米の歯科医師だった私は患者さんに、父親が診療してくれないなら他の歯科医院に行くと言われて
、悲しい思いをしたことも何回かありました。
なにせ当時の私は歯科医院をちゃんと経営してしていくとか、結婚して家族を持つとか、子供をちゃんと育てることなど、
どれをとっても一つとして自信も確信もありませんでした。しかし今振り返ると、様々なことはあったけれど、それぞれそれなりに
、うまくやれてしまいました。
本当に驚きと感謝しかありません。周りの方の支援ももちろんですが、何か見えない力に守られているような感じがしました。
もしかすると、何も考えないで一心不乱にやってきたのがよかったのかもしれません。
先日患者さんから「私の家は親子3代、大先生の時からずっと鈴木歯科医院に通っている」と言われ、すごく嬉しく、そして長い月日
が経ったことを実感しました。
最近は自分の子供たちはすっかり親離れしてしまって、夫婦2人暮らし、孫も生まれて、たまに子守をするのが喜びとなりました。
息子もあと少しで歯科医師になるところまで来ました。
最近息子に「家族がみな離れて暮らしているけれど、それぞれの場所で、精一杯頑張って生きていれば、それで十分じゃない」
と言われました。
私はあと何年歯科医師として仕事ができるかわかりませんが、これからは家族のためでなく、自分のために仕事をやっていきたい
と思っております。